お受験の訓練の悪癖

お受験の訓練は思わぬところに子供たちに悪影響を与えています。 概して言えることですが、訓練されすぎた子供は、自己表現が極端に下手であるというデータが残っています。

与えられた問題は淡々とこなすことができます。それはそうですね。「問題の解き方」はしっかりと教えてもらっているわけですから!

しかしながら、自分の考えや感情を表現する能力が欠けてしまうのです。 つまり、「問題の解き方」は教えてもらっていても、自分を表現する方法は教えてもらえないという現象がこういう子供たちを増やしているのではないでしょうか?

しかし、多くの私立学校では、そうした「問題を解くこと」が上手な子供よりも、自己表現が上手にできる子に魅力を感じているようです。

逆にいえば、自分の言いたい事を仮に間違っていても自分の力で表現できる子供の方が子供らしいとおもいませんか?

学校が求める子供とは?

お受験において、その目的は当然のことながら、学校側が教育を受けさせるために理想とする子供を選抜することですね。 では、お受験で合格する子供とはどういった子供でしょう?

当然、「学習することを楽しいと感じる」を学校側にしても圧倒的に欲しているのです。 つまり、「訓練」で問題を解くことができる子供よりも、自分で考え、答えを試行錯誤の中から引き出す能力を持った子供ということになります。

小学校に入ってからの勉強にはどうしても反復の中で覚えなければいけないものがあります。 数字の計算(典型的なものは九九算でしょう)や、漢字の書き取りは、手と頭を使って、繰り返しの中で覚えていくものです。

受ける前から、そうした訓練をおこなうことで、学習する楽しみを奪われた子供が、小学校に入学してさらに反復学習を強いても、学習そのものが苦痛で仕方ないはずです。

学習を楽しさと感じている子供に対して、多少の訓練を行わせてもその先の楽しさが身についているためにさらなる向上があるわけです。

 当然のことながら、「学習の楽しさ」を知っている子どもを学校は欲しているということになるのです。

「伸びる学習」とは?

「伸びる学習」とは何でしょうか?

前回も話をしましたが、子供がその学習を楽しんで行うことなのです。 子供の好奇心とは、子供に「新しい発見」をさせることで養われます。

そのためには、「最初から答え」を教えてはいけないのです。

最初は、たとえ間違っていてもいいのです。子供に考えさせましょう。その中で、本当に「正しい答えは何か?」実際に子供が「発見」の中からそれを導き出すための仕組みを作ってあげればいいのです。

お受験では、こうした積み重ねた体験から知り得た知識が一番大切と言えるでしょう。

子供が「伸びる学習」「伸びない訓練」の違い

合格を勝ち取るには、子供が「勉強が楽しくて仕方ない」ということを感じることが一番大切です。 しかし、「将来のため」という親の勝手な判断で、子供に勉強を無理強いしてしまうことは、子供の意思を完全に無視して、「勉強を強制させている」以外の何物でもないのです。

お受験では、こうした「勉強の強制」では、単に、言われたことを言われたとおりにおこなう訓練にほかなりません。 こうした訓練が、子供たちを勉強嫌いにさせてしまうのです。

「学習」とは、子供が自発的に自分で考えて、自分の力で知識を身に着け能力を伸ばすものなのです。訓練は、単にやり方を教えられて、それを忠実にこなすだけで、考える楽しみを奪ってしまいます。

必要なことは、子どもの考える力を引き延ばすことによって、「お受験」のためだけでない、学習能力を身につけさせることなのです。